ワラスボ泥中譚

採集のこぼれ話やら日々の気づきだったり…

번데기(ポンテギ)を食べる...って缶詰が怪しすぎないっすか⁉

皆さん!おっっ久しぶりです!

いやマジで長らくお待たせしました.

このブログが開設し記念すべき第1本目を投稿してからなんと早2年.

新五百円硬貨はもはや一般的となり,紙幣も一新されましたわ.

...皆さん新紙幣千円から壱万円まで全部見ました?

いやー時の流れって早いですね.

 

過行く日々についていけず変わる事が出来ないまま取り残されていく,

小さな世界に閉じこもり外部との接触を拒み,死ぬこともなくただ存在し続ける....

:

そう,それが缶詰です(茶番終了).

先人の偉大な発明!!

 

前置きが長くなりましたが今回は韓国の번데기(ポンテギ)を食べてみる話です.

なぜか実家の物置の隅っこに鎮座してたんですよね.それを押し付け頂きました.

さて,この번데기ですが意味は「蛹」.

もっと詳しく言うと蚕の蛹の缶詰でございます.

図らずも連続で昆虫の記事となってしまいましたね.ミルワームも美味しいよ

近年の韓国ブームもあり昆虫食の中では割とメジャーな方かもしれません.ネットで検索すると食べてみた等の記事が複数ヒットします.現地では夜市とかで売られてるみたいですね.

あっなんと!Amazonでも数百円で手に入れられるようです.

便利♡

 

ふう,では行きますよ.虫を見る心の準備はいいですか?

画像ドーン!

やだ!結構入ってる!

ってか缶がサビすぎ!食べていいのか怪しい...信じてるぞ先人の知恵!

この缶詰は130gで70%蛹って書いてありました.そんな食べたくないなぁ.

ゲテモノ食べるときは基本友人を呼ぶことにしてるんですが今は一人.

食べるの辛かったらどうしよう....

事前情報では田んぼの匂いだとかドブに漬かったピーナッツだとか散々な味の感想が散見されていたのでかなり弱気です.

まず匂いですが開けた瞬間から独特のにおいが漂ってきます.うっ結構強め.

白く濁った液に浮かぶ灰茶色の蛹ははっきり言ってキワモノの見た目.

湿気ったピーナッツとタンパク質な香りが混ざった独特の臭気が追い打ちを掛けます.

これは匂いとビジュアルでノックダウンされてしまう人がいるのも頷けます.

恐る恐る口に運びます.ひゃー.

もぐもぐ...皮はそこまで気にならずしっかりとした塩味とうま味を感じます.

そして何とも言えない香り.虫の味を虫で例えるのはナンセンスだと蟲喰ロトワこと佐伯真二郎さんも仰ってますが,すみませんセミの幼虫が一番似てると思う.

ただセミの幼虫よりは明らかに香りの癖が強い.でもナッティーな感じと少し湿ったような感じ,後味の土のような雑味が似てる気がするんだよな.

逆に言うとセミの幼虫の塩茹でが食べられる人はそんな抵抗なく食べられてしまうと思いました.

とはいえ好き好んでは食べないかな.少なくともご飯は進まない.

もともとスナックやおつまみ用らしいから当然と言えば当然なんだけどね.

アレンジの参考にならないかと缶に印字された文章を翻訳にかけてみるけど

「アレルギーがある人は食べちゃダメだよ!

 タンパク質やカルシウム他色々栄養が豊富で老若男女にオススメ!

 噛めば噛むほど香ばしく調理が簡単(調理済の意?)おやつやお酒のつまみに!」

うーん....

「湿気の無いところで常温保存できるよ!

 味とか匂いが変だったら食べないでね,返品交換するよ!

 缶を開けるときは手を切らないように気を付けてね!

 サバ,桃と同じ製造ラインで製造してるよアレルギーに注意!

 結晶が見られることもあるけど品質には問題ないよ!安心!...etc.」

日本の缶詰と韓国の缶詰言ってることは大して変わらないですね.

やっぱ基本はそのままで食べる事前提っぽいな.

でも!私が今欲してるのはおかずなんだ!!冷蔵庫に何も無い!

 

という訳でLet's cooking!

まずは臭み消しの切り札,あらゆるものがおいしくなる揚げ!

水気をキッチンペーパーでふき取り多めの油を引いたフライパンで揚げ焼きに.

一緒にニンニクとネギ頭もぶち込んでしまいましょう.

~味見~

ちょっと匂いが飛んだかな....中から汁が出てこなくなって多少食べやすいかも.

 

余分な油を取り除き薄くスライスした玉ねぎと湯がいたマロニーを投入!

醤油,酒,紹興酒を各自ちょろっと,そして麻辣醤を4cmくらい.

玉ねぎがしんなりしてきたら皿に盛り付けて小葱を散らせば....

번데기(ポンテギ)麻辣醬炒め

中国なんだか韓国なんだか....

揚げ焼きにしたことで蛹もより色濃くなってゴキ...豆とかキノコとかに見えてきましたね.

いざ実食!

匂いは麻辣醤でマスキングされてほとんど感じないですね.玉ねぎのシャクシャク感とモチっとしたマロニーも美味い.あと辛い!

さすがに蛹だけいくつも食べると例の湿気たピーナッツ臭がしますがかなりごまかされてます.でも正直蛹ない方がおいしいかな,雑味として深みを出してるような全体の評価を落としているような...微妙なラインです.

むむ,これは虫を入れる価値をあまり感じないってやつですね.

美味しく食べられますし,ピリ辛でご飯は進むので当初の目標はクリア.

「今日のオカズはこれでいいや!」

 

번데기食レポいかがだったでしょうか?

独特の匂いをどうにかしないとなかなか万人受けする食材ではないかなという感想でした.新鮮な蛹であればここまで匂いはしないので食べやすいんですが....

ここでざざむし。 (zazamushi.net)さんの記事を読む.似たようなことをおっしゃってますね.

絹糸をとるために長時間煮るから酸化して独特な臭気を放ち,スカスカな触感になってしまうのではとのこと.その後生の蚕を食べて絶賛しておられました.

カイコっていいですよね.生き物として餌を一心不乱に食べる幼虫,ふわふわな成虫,芸術作品のような繭が魅力的なだけでなく,家畜化された昆虫であり古くから人と共にあったという背景.蚕を育て糞を漢方や魚の餌に,糸を取り織物を作り,蛹を人や家畜・魚の餌にして排泄物を桑の肥料にする.そして育った桑を再びカイコの餌に....そんな循環型社会がそこに在ったのだと考えるとちょっとしたオーパーツやロストテクノロジーを見つけた気分になります.

 

少し話を脱線させます.昨今の昆虫食ブームに水を差すようですが私は昆虫食が地球の未来を救うだとか,食糧問題を解決するだとかそんな社会は望んでないんですよね.なぜなら普通に肉が,魚がうまいからです.昆虫も美味しいとは思いますがその味に対する満足度は数段落ちると思っています.この先品種改良が進み昆虫食が肉や魚と並ぶような食事の1メニューとなるのは構いませんが,食料が足りないからみんなで効率のいい昆虫食だけ食べようってのはあまりにディストピアですし賛同できるものではないですね.もちろん今昆虫食を進めてる人たちがそのような考えで活動しているとは思っていませんが何でしょうかね世間への伝わり方とかよく見るニュースのタイトルがそんな世界へ向かおうとしてるように見えて嫌悪感を抱くんでしょう.

資源を食いつぶし次々と新たな贄を探していくような動きが気に食わないのです.どんどん本物が失われていく,先人の培ってきた技術・知恵が再現しようにも再現できなくなり妥協に,偽物に置き変わっていくことが嫌なんでしょう.

人間の行き着く先が,妥協の積み重ねがスノーピアサー号のゴキブリバーのような昆虫食にならないことを切に願っております.

 

明日はチャーハンにでも入れてみようかな?卵買わなきゃ.

それではまた!

以下参考にさせていただいたサイト等

・おいしい昆虫記 佐伯真二郎 2020年10月1日初版発行 ナツメ社

・ざざむし。 (zazamushi.net)

ワラスボの名を冠しておいてミルワームすか⁉

ついに!重い腰を上げブログを開設いたしました。

本来は採集の記録的な感じでTwitterで書ききれない熱量を発信していくという方向性で運用していくつもりであった当ブログですが…何せ脳が低スペックな記憶容量しか持ち合わせていないためあの時の情熱は記憶とともにどこかへフェードアウト

何かのはずみで戻ることを期待しつつ記念すべき初ブログの主題はミルワーム!

餌用昆虫として古くから親しまれた昆虫であり、それ故情報がとっ散らかっている気がします。その中からある程度信憑性がある情報を自分の中の情報を整理する意味合いも含めまとめていきたいと思います。

ではでは!

コメノゴミムシダマシ(Tenebrio obscurus)

通称ダークミルワーム

熱帯から温帯に広く分布(インド原産)

見たことない。一般に売られているのはほぼ間違いなく後述のチャイロコメの方。写真を見る感じチャイロコメよりも更につや消し感が増し鉄器を思わせるマットな質感。体長はチャイロコメノよりやや大きいとされる。

幼虫の褐色が強いことから‘’ダーク‘’ミルワーム。現在ではペットショップはおろかネットでも販売しているとこを見ないので野生化しているものを見るしかない…見てぇ?

チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)

通称ミルワーム(イエローミルワーム)

温帯の冷涼な地域(ヨーロッパ原産)

幼虫(終齢)25㎜ 成虫15㎜

普段目にするミルワーム。羽化直後は白く徐々に赤みが増し、最終的には茶褐色となる。雌雄は前脚の脛節内側の毛と湾曲具合で見分けられる。オスは毛が密生し湾曲がやや強くなるがこれは交尾の際にメスを掴むためなのだろう。日本には定着していないようだ。

腹部から悪臭を放つとwikiにあったので試しに嗅いで見たところなるほど、微かにガソリンスタンドのような香りがする。この香りのせいで餌に向かないとされるが家のクサガメとミヤコヒキは問題なく食べた。どちらかというと硬さの方が餌としての利用の障害となっているような…鞘羽がまんまウ〇チになって出てくる。

飼育は至極簡単、餌兼床材に成虫を適量放って放置。これだけで増える。我が家ではローチの餌に使っているペレット状のウサギの餌を使っている。ただし卵からある程度成長するまでは粉末状にした方が感覚的に増殖率が高い。おそらく顎が未発達で食事にありつけないのだろう。卵は粘着物質とともに生み出され、プラケースでは底に産み付けていることが多いため卵の表面を餌材が覆う構造が観察できる。

コメノは暑さに強く、チャイロコメは寒さに強いらしい。実際保管する際は冷蔵庫に入れるが問題なく生存しているためかなりの耐寒性を持つ。一部地域を除き室内であれば問題なく通年飼育が可能で約一年でワンサイクルである。

Futtertiere(PraxisRatgeber)というドイツの飼料昆虫についての本?で「ライフサイクルは最適環境で3ヶ月、メスは1ヶ月ほどの成虫期の間に160個ほどの卵を産むという。卵から約1ヶ月で餌サイズとなり、7回の脱皮をして蛹になる」って書いてあるらしい…結構高回転でいけるのね。後述するYouTubeの動画でも2ヶ月でほぼ最大サイズになっているので多分正しい。

共食いはしにくいとされるが高密度かつタンパク質が不足している環境下では特に蛹が齧られやすい。以前ドックフードを与えていたころは同等の密度であってもそこまで共食いは見られなかった。蛹と外骨格が硬化するまでの期間は抵抗力が弱いため大量に増やしたいならば隔離するのが無難だろう。また羽化不全の減少にもつながる気がしてる。

湿り気の多い環境下では真菌に感染し黒くなり死亡する。程度によっては全滅もあり得るため乾燥状態での飼育が基本であるが成虫に関しては昆虫ゼリー等で水分を与えた方が産卵数が増えると思われる。

環境収容力ギリギリまで容易に増殖してくれるので収量は底面積にほぼ比例するといえる。経験上小型のケージを使った飼育の方が管理も楽で成功率も高い。量が欲しいなら22×12㎝程度の中型プラケ、そこそこでいいなら14.5×7.5㎝の百均の小型プラケースで十分だ。小型プラケを使用しずぼらな管理かつヤモリ二匹とカエル一匹の餌として利用しても最終的に200匹ほどのミルワームを得ることが出来ている。

ちなみにミルワーム一匹当たりの重量は終齢で0.10~0.12程なのでgで買う際は参考にしてもらいたい。

余談

一度思い付きでデュビアのケージに同居させてみたことがあるが問題なく生育し、フンだけでなくカビの原因になりやすいデュビアの死体を迅速に分解してくれるという利点があり。ミルワームを取り出しにくいこと掃除が多少面倒になるという欠点を考慮してもオススメできる。

餌として小麦粉や白米、糠を与えてみたがどれもイマイチであった。ウズラの餌は粒子も細かく向いているかと思われたが湿気を吸いやすいのか粉ダニが大量発生しある日蓋を開けるとモコモコに…という失敗をやらかしたのでもうやりたくない(逃げ出したダニでケース周辺だけが埃をかぶったように見えるという惨状が発生した)。

海外なんかではレオパの主要な餌として使われたりコンポストや鶏の餌等かなりメジー。‘’mealworm‘’で調べるとかなりの量(ダブルミーニング)が出てくる。最近は昆虫食ブームもあってか動物の飼料用だけでなく人用の養殖も結構活発になってるのかな。ちょっと衝撃的だったのは韓国のミルワーム油。いや、批判的な意味じゃないよ。ミルワームは油分が多く雑味もないからフスマやキャベツから油を得られるって考えればすごい画期的だと思ったんだけどコメント欄は阿鼻叫喚だったw。おじいちゃんの笑顔が素敵。

ツヤケシオオゴミムシダマシ(Zophobas atratus)

通称(ジャイアント・ジャンボ・キング・ロイヤル・スーパー)ミルワーム

中南米原産

幼虫(終齢)45㎜ 成虫25㎜

やけに通称多くないコイツ?最近は「レッド」なるものも出てるし…

ミルワームが日本で流通するようになったのが1980年代ごろジャンボは1995年頃からだそうでわずかに新参者。頭楯がオスでは深く湾入するがメスではほぼ直線であるという点で容易に雌雄の判別が可能。幼虫はノーマルミルに比べ色が黒く頭がデカい。雑食であるが肉食傾向が強く成長に動物性たんぱく質を必要とする。高密度環境では共食いを避けるため蛹化しないという特徴を持つため、餌として使用する幼虫状態でキープできるという利点がある。ノーマルミル同様成虫になると臭いを出すが、腹部ではなく頭部と前胸背板の間からゲンゴロウかのように臭いのある白濁液を出す(よく見ると出る位置少し違うな…)。面白かったのでペットショップで即日購入現在飼育中。

「レッド」もおそらく同種で赤サシみたいなもんなんだろうけど正体分からず、今度見かけたら飼育してみたい。

植物防疫法に抵触するのでは?とのことだがミルワームが西欧で普及したのが20世紀に入ってからつまり1900年以降であり、販売されるようになったのが第二次世界大戦後1945年以降(このタイミングで日本にも入ってきた?)、植物防疫法が制定されたのが1950年、ジャンボミルワームが入ってきたのが1990年頃とされているため本種だけが抵触するという理解でいいのかな?

まあ、今現在野外では定着しておらず農業に被害も出てないので結果的にはOKになっているわけだが…ペット業界は闇が深い。

 

まとめ

いかがでしたか(笑)。はい、ブログ大変だなと思いました。これで3000字ちょいか…論文って何万字でしょキツ。研究者ってすごいですね。今更ミルワームなんてまとめてどうすんだって感じだけど自分の中の情報整理が一番の目的だったんでかまわんのです。詳しい飼育法やコツはいろんな人が出してるんでそっち見てくれ。

ネットの表面かっさらっただけなんで間違いとか疑問点は遠慮なく指摘して!間違ったままでいるのが一番やばいんで!

むしろ指摘されると喜びます!信じてください!

・・・みずがめ座です

 

ps.栄養価とかはよくわかんないので触れませんでしたが非常によくまとめられ信憑性もある素晴らしいブログがあるのでこちらをどうぞ。

【2019年版】餌虫の栄養価を徹底比較 ‐ コオロギ類、ワーム類、デュビア類を比べてみよう - とある獣医の豪州生活Ⅱ (hatenablog.com)

 

以下参考にしたサイト等也

ジャンボミルワーム歴史云々↓

商虫列伝(2) 輸入もの/釣り餌の”商虫”列伝  -- 公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会 -- (jataff.or.jp)

雌雄見分け方や形態的・生態的特徴↓

虫ナビ (mushinavi.com)

ブログからの孫引きミルワームライフサイクル↓

チャイロコメノゴミムシダマシ (bekkoame.ne.jp)

ミルワーム油↓

これは最高のタンパク質凶悪犯です! 未来の食用昆虫、幼虫 / 韓国の食品工場 - YouTube

その他

農研機構・食品研究部門:食品害虫サイト(トップ) (affrc.go.jp)

ミールワーム - Wikipedia

植物防疫法 - Wikipedia